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第9回平尾台フォルクローレ祭り”、そのレポートの続きです。ここからは、お昼前から始まった一般のグルーポさんたちのステージ中心にお届けします☆
一般の部のトリ、新メンバーも加わっていっそう厚みを増したボリビアマンマさんのステージ。チャランゴ!ボーカル!カルカスも出てきたぞ~!!エクアドル音楽を標榜するSAMAYさんとともに双璧をなす、九州を代表するセミプログルーポさんの演奏は、本場のムードも満点でやっぱりすばらしかったです。夕方にありますゲストによるメインステージまで、全部で13のアマチュア~セミプロ団体さんによる演奏が繰り広げられました。
地元北九州や福岡、海峡渡って山口に、遠くは長崎佐世保まで。毎年出場されているグルーポさんも多く、伝統ある九州一のアマチュアフォルクローレの祭典です。
まずまず広さのある休憩所ですが、椅子や机が面積を占めていて、ゆったりはできるもののキャパはやはり広場ゾーンの比ではなく。まあいろいろ1か所に凝縮して楽しめるのにはちがいないでしょう。お天気さえゆるせば、国定公園平尾台の雄大なカルスト台地を眺めながらの、高原音楽堂での別格なロケーションでのステージを楽しむことができるのですが、今年はやむなし、雨でした。
しかしながら台風避けてくれて、屋根の下で雨風に凍えることなく、秋の午後のひとときを音楽とともにすごせましたよ。さすがに屋外は人によってはマフラーにダウン着こむくらいの肌寒さ!高原の季節のめぐりはひと足もふた足も先を行ってましたね。
SAMAYさんのステージより。ご覧のとおりかなり近づいて見られます。お気に入りの方の指さばきとか、ステップとかも。そういやダンスやるグループあんまり見なくなりました。その点ちょっとさびしいかもね。まあここでは一人二人くらいしか踊れんかー。自分たちの演奏の準備もあって、前半中盤のグルーポさんの演奏はほとんど見られなかったのですが、常連さんの中にも新しく拝見する演奏者さんが増えてました。とくに若手が多いように感じられたのはうれしいこと!
どちらのグルーポさんなのかわかりませんが、若いお兄ちゃん達が一生懸命に慣れない楽器さばきでがんばっていて…。Natachaさん、かつての自分たちを見るようでとっても感銘を受けたそうな。
たしかに演奏はけっして上手ではないかもしれないけれど(お前がな!)、今できるかぎりの彼ら自身を表現してるな、出し切っているなと伝わってくる演奏は、きっとよい演奏って言えるに違いない。一歩前に出て道を切り拓いていっている姿に大きな拍手を贈りました。
ほぼ、竹です。参加メンバーは小さな子どもからガチふぉるくろーれ世代まで。大がかりなものもあるけど決して特別じゃない、日常の延長やすぐそばにあるような雰囲気と音楽でイイネ!そしてこちら。今回個人的に楽しみにしていた“
星鹿(ほしか)
バンブーオーケストラ”さんたちのステージ。玄界灘と伊万里湾を隔てる半島からはるばると、バスに乗り合っていらしてました。
まずはまあその楽器たちの大きいこと!種類や名称はいろいろあるようですが、すべて地元の竹を使った手作りなのだとか。孟宗の巨大なのもごろごろありました、これだけ太いのなかなかないんよねえ(竹林を育てる作業と活用するサイクルが必要になる)。演奏だけでなく生活や地域環境の部分からグローバルに取り組まれていることがわかります。まず“在る”、“居る”ってだけで見ごたえありありです。
編成はおもに、打楽器、打音楽器、笛による構成で、チャランゴも一部入ってましたが、基本的に笛太鼓の日本伝来の民衆の音世界。もちろんそのテイストはフォルクローレの曲でもやはり、和の雰囲気を醸し出していましたよ。
和音を奏でる弦楽器がない分、竹琴系の楽器で主旋律、副旋律、自由旋律、ベース部など奏でなくてはならず、フォルクローレの定番曲「コンドルは飛んで行く」を演奏するにあたっても、独自のアレンジを工夫して取り組まなくてはならなかったはずで、楽器から音作りまでほぼすべてがオリジナルとも言えるステージには、私たちはここにしっかり立っているぞ!という誇りと自負のようなものさえ感じられ、なんだかこちらも力を与えてもらったようなうれしい気持ちになりました。
そうそう、モレナーダで使うマトラカも竹製の手作りで、あとで見せてもらおうと思ってたけど、やっぱり出演絡むとなんだかんだ余裕なくてかなわず。
また機会あれば!いやまずは自分から動くこと、やってみることが大事だね☆
それぞれの技量も、楽器の編成も、あこがれであり目標としたいグループのひとつ。主催されているこのイベントも今年で9回を数えるまでに。SISAYとの出会いから生まれたSAMAYさんの軌跡そのものが、いろんなものを牽引してくださってます。まったく個人的な所感なのですが、日本のフォルクローレの愛好家さんは、とにかく笛の音に魅かれ大事にされてる方が大半で、会場にいらしてた方々もすばらしいケーナ演奏があると、うなるような喝采の拍手を送られてました。
一方近年は、南米からやってきたミュージシャンたちのノリの良いリズムに魅せられて、いっしょにステップ踏んだりして楽しむ方たちも、女性を中心に増えてきています。平尾台では歴史的背景もあり多いですよね。
メロディ重視とリズム重視。会場ではその好みがガッチンコ!ぶつかり分かれていたような印象を受けました。メロディ味わう人はリズムを感じてないし、ノッてる人は哀愁の憂いある音を聴かない、…なのは気のせいかもですが、双方相容れないのも当然のことなのかもしれません。
日本では前者に傾きがちなようですが、本来のフォルクローレはそのどちらも内包したとても幅の広い音楽なので、本場に行ったことのない僕が言うのもなんですが、なおさら聴いて感じて、どの音楽も楽しんでほしいなあって思うんです。ただその融合への道は、まだまだ近年始まったばかりなのかもしれませんね。
多様性があるだけに、可能性も大いにあるぞフォルクローレ!どんな音も否定せず、気後れして焦ることなく、自分たちらしく育んでいけたらと思います。そしてお互いの成長を毎年ここで讃え合えるといいですね。
話題のエケコ人形や、植物系もありました。どれもかなりお安いんじゃあなかろうか、いいんですかい?そうそう、フォルクローレの演奏だけでなくて、いろんな珍しいショップの出店も見どころのひとつですよ。
各種楽器や民族衣装や雑貨、小物、アクセサリーの数々。ふだん決してお目にかかることのない品々に直接ふれることができます。とくに笛を直接吹かせてもらって買うにはチャンスだね。現地取り寄せのものもたくさんあります(というかほとんどでしょう)。
余談ですが、現地で買うとかなりの廉価で手に入るものも、輸入して買うとなるとかなりの輸送コストがかかります。先日ギターのケースを買おうと思ってあるところに問い合わせたら、送料がその品の4~5倍もしててビックリ!即あきらめました。。
その後、お世話になってるS楽器さんに聞いてみると、いいんですか?ってくらいのとってもお手頃価格で手に入るということでおねがいしました。届いた品ももちろん大満足♪さすが~頼りになるね~!
つまり、この場で手にできるってのはかなり価値ありってことなので、お買いもの目当てにもぜひ行ってみよう!プロのアドバイスもとっても参考になりますよ☆
クチベタなイメージが先に立つフォルクローレですが、おかげさまで“ふつう”な方たちにも身近に感じていただけてるはず。言葉って大事よなあ。ところで超独善的ですが発表します!今回のイベントのMVPはこちら、司会のお姉さん!!
PAさんともども毎年すばらしいステージ進行されてますよね、さすがプロフェッショナルですよ。毎年お世話になります、たいへんごくろうさまです!
明るいトーンのきれいな声に、間を空けない滞りない進行、そして専門でもないのにややディープなこの音楽にもとっても詳しいぞ。
インタビューでは以前のことなどもよく覚えてくださってて、Hiroくんも去年のソロのことなんかもふられて“うれしいですよね!”って言ってました。すーちゃんのことも毎度曲や楽器のこと、ふだんから会ってます?なんて思うほどよくご存知。
お姉さん、司会のお仕事進めながらも、どのグループさんのもよ~くステージ見てくださってます。そしてふつうに楽しんでるふうなんです。だから無理に記憶してるんじゃなくて、いろんなシーンが思い出として降り積もっていってるんじゃないかなあ、なんて思ったりしましたよ。いい意味で“自分がない”って言うのかな。
平尾台恒例のむかでダンス。エクアドルのパサカジェ(Pasacalle)というリズムにのせて、なんのこっちゃあない、前の人の肩に手をやって列をなして歩くだけでOKよ!さああなたもど~ぞ♪
右、Yoshiki-chaさんはそろいの赤装束で今日もチームワークよかったですね~。本番の前、なんで板チョコ持ってスタンバイしてるんだろうと思ってたら、控えい控え~い!のいつもの印籠パフォーマンスで差し出してました。で、おさわがせしてチョコっとスミマセン!だって。演奏も演出もどんどん進化成長してってますね~、同郷の士こっちも負けとられんっちゃ!それもこれも、まず自分のことがしっかりやれてるからできることだって思います。だから自分以外のものに目を向けられるしやさしくもなれる。ゆとりがあって、見てる方も心安まるような。
一方僕らといえば、自分たちの演奏で手いっぱい、落ち着いてほかの方の演奏聴くことも、ゆっくりお話することもできず、あいさつもそこそこに急いで荷物片付けて、ハイスピードで流れる車窓の景色を眺め…。これってシアワセなの?!なんてーのは拡大解釈かもですけれど。
もっとお姉さんを見習って、余裕をもってまる一日を楽しまないといけないなあと思いました。せっかくの年に一度の平尾台、演奏するだけなんてもったいない!まあ演奏させていただくだけでもありがたや~なのですが、ここのところもより大人になって上手に楽しんでいければなあと。
サンのーが―ハイ!で撮りました。なんじゃかんじゃあったが今年も楽しかったのう!来年も元気で会おうでよ☆ということで、台風と同時進行となった“第9回平尾台フォルクローレ祭り”のレポートでした。個人的な感想が多くなってしまいましたが、少しでも会場の雰囲気が伝われば幸いです。
まあ見てない部分や足りないところは、ほかの方のレビューを期待してくだされ~。いろんな視点から見てみないとホントのことはわからないぞ。
さて次は日本初上陸初舞台!となったはずの
RAYMISのライブレポートを書きますよ☆
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